大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)2776 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意一、二について。

所論一は結局事実誤認の主張に帰し、また、所論二は、原判決は不公平であると

いうのであつて、いずれも上告適法の理由とは認め難い。

同三について。

原判決は、その添附の物件目録中進行番号一〇〇乃至一三八の物件を朝鮮向の貨

物であるとして被告人から没収したことは所論のとおりである。しかし、右物件中

には被告人の私物の書類と認むべきものは存在しない。そして、原判決挙示の証拠

によれば、原判示の事実認定は当裁判所においてもこれを肯認することができるば

かりでなく、右物件中の進行番号一〇三の夏帽子一個(本件犯行は昭和二二年一一

月七日であり、従つて、該帽子は、着用携帯品とは認め難いけれども)が、仮りに、

古い被告人の私物であつて、朝鮮向の貨物でないとしても、判示多数の没収品中の

一点に過ぎないから、原判決を破棄しなければならないものとは認め難い。それ故、

所論は採用できない。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見で主文

のとおり判決する。

検察官 竹原精太郎関与。

昭和二八年四月三〇日

最高裁判所第一小去延

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

- 1 -

裁判官沢田竹治郎は退官につき署名捺印することができない。

裁判長裁判官 真 野 毅

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!